大都市近郊区間…電車特定区間…違いを解説

きっぷ
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今回は4つのエリアをまとめます。

基本的に上から順番にエリアの範囲が大きいです。

ルール概要













大都市近郊区間路線がいっぱいあるから
最短距離で計算するよ
電車特定区間利用客が多いから
割安の運賃で乗れるよ
②*②*
特定都区市内駅の数が多いから
遠くまで乗る人は
ざっくり発売するよ
山手線内・
大阪環状線内
利用客がとても多いから
割安の運賃で乗れるよ
山手線からは
ざっくり発売するよ
*一部のみ

大都市近郊区間

エリア一覧

エリア名会社
仙台近郊区間JR東日本
新潟近郊区間JR東日本
3東京近郊区間JR東日本
4大阪近郊区間JR西日本
5福岡近郊区間JR九州

きっぷは最短ルートで計算

それぞれの大都市近郊区間内のみを普通乗車券で利用する場合

運賃は、実際に乗車する経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算する。(自動適用)

経路は、重複しない限り自由に選べる。

本来鉄道は乗った分の距離だけ、運賃が高くなるのが原則。

でも、路線数が多い大都市では、ルート毎に運賃を計算するのは大変な上に、確認も困難。

鉄道会社と利用者双方の利便性のためのルール。

途中下車は出来ない

それぞれの大都市近郊区間内のみを普通乗車券で利用する場合

途中下車は、100キロを超えていたとしても出来ない。途中で下車する場合は、実際に乗車された区間の運賃と比較して、不足の場合は差額を徴収。

大都市近郊区間から一駅でも出ていたり、新幹線を経由した場合は適用外となるため、途中下車が可能です。

ICカードの場合は、もともと途中下車できません。

電車特定区間

エリア一覧

エリア名会社
1東京の電車特定区間(E電)JR東日本
2大阪の電車特定区間JR西日本

電車特定区間内のみで利用すると安い

それぞれの電車特定区間内のみを普通乗車券で利用した場合

通常の「幹線」よりも、割安な運賃体系。

運賃は必ず「きっぷ」≧「ICカード」となります。

なお、2023年春から、鉄道駅バリアフリー料金が加算されています。

オフピーク定期券が発売(東京のみ)

ピーク時には使えない代わりに割安な定期券が発売されるエリアです。

特定都区市内

エリア一覧

エリア名会社備考
1札幌市内JR北海道
2仙台市内JR東日本
3東京23区内(都区内)JR東日本
4横浜市内JR東日本川崎・尻手・矢向
南武支線各駅
鶴見線各駅
を含む
5名古屋市内JR東海
6京都市内JR西日本
7大阪市内JR西日本南吹田
高井田中央〜JR長瀬
を含む
8神戸市内JR西日本道場を除く
9広島市内JR西日本海田市・向洋を除く
10北九州市内JR九州
11福岡市内JR九州筑肥線は除く

200キロを超える乗車券は、ざっくり発売する

200キロを超える乗車券を発売するとき、楽をするために「ざっくり」発売するルールです。

適用条件がやや複雑ですが、ざっくり「200キロを超えたら」と覚えておけば概ね問題ないかと思います。一応、プログラミングっぽく適用条件をまとめておきました。

適用条件(条件を満たすと自動適用)

片方が特定都区市内

駅A(特定都区市内)〜駅B(その他の駅) で乗車しようとする場合

駅Aが属する特定都区市内の中心駅駅B が200キロを超えると適用

※券面は駅Aが属する特定都区市内駅Bになります。

両方が特定都区市内

駅A(特定都区市内)→駅B(特定都区市内) で乗車しようとする場合

駅Aが属する特定都区市内の中心駅駅Bが属する特定都区市内の中心駅 が200キロを超えると適用

※券面は駅Aが属する特定都区市内駅Bが属する特定都区市内になります。

適用されなかった場合

駅A駅Bが属する特定都区市内の中心駅 が200キロを超えると駅Bに対して適用

※券面は駅A駅Bが属する特定都区市内

適用されなかった場合

駅Aが属する特定都区市内の中心駅駅B が200キロを超えると駅Aに対して適用

※券面は駅Aが属する特定都区市内駅B

※その都市内の外を経てから再びその都市内を通過する場合(または都市内を通過し、外を経てから再びその都市内に戻る場合)を除きます。

効果

券面に特定都区市内(横浜市内など)と書かれている場合

▶︎運賃などの距離を計算する際は、中心駅から計算

▶︎発地に書かれていたら、それぞれの同じ特定都区市内ならどの駅でも乗り始めることが可能。

▶︎着地に書かれていたら、それぞれの同じ特定都区市内ならどの駅でも降りることが可能。

▶︎書かれている特定都区市内で途中下車はできません。

都会は駅と駅が近いことから、当日の用事によって利用する駅が異なる人が多い。

そのために駅で乗り越し清算すると、長距離の運賃を計算し直すこととなり大変な手間になる。

長距離の場合は、ざっくり計算した方が、鉄道会社も楽だし、利用者の利便性も向上する。

その他にも理由があるが、昔の名残という側面も強い。

山手線内・大阪環状線内

エリア一覧

エリア名会社備考
1山手線内JR東日本代々木〜秋葉原
御茶ノ水〜神田
を含む
2大阪環状線内JR西日本今宮〜JR難波
西九条〜桜島
を含む
2025年4月1日より廃止

エリア内のみで利用するともっと安い

それぞれのエリア内のみを普通乗車券で利用する場合

通常の「電車特定区間」よりも、さらに割安な運賃体系。(10円刻み)

運賃は必ず「きっぷ」≧「ICカード」となります。

100キロを超える乗車券は、ざっくり発売する(山手線内のみ)

100キロを超える乗車券を発売するとき、楽をするために「ざっくり」発売するルールです。

適用条件がやや複雑ですが、今度はざっくり「100キロを超えたら」と覚えておけば概ね問題ないかと思います。なお、200キロを超えた場合は特定都区市内(東京都区内)が優先的に適用されます。

適用条件(条件を満たすと自動適用)

片方が山手線内

駅A(山手線内)〜駅B(その他の駅) で乗車しようとする場合

東京駅B が100キロを超えると適用(200キロ以内)

※券面は東京山手線内駅Bになります。

※山手線内の外を経てから再びその山手線内を通過する場合(または都市内を通過し、外を経てから再びその都市内に戻る場合)を除きます。

効果

券面に山手線内と書かれている場合

▶︎運賃などの距離を計算する際は、東京駅から計算

▶︎発地に書かれていたら、山手線内どの駅でも乗り始めることが可能。

▶︎着地に書かれていたら、山手線内どの駅でも降りることが可能。

▶︎山手線内で途中下車はできません。

特定都区市内と似たようなルールです。